Merry Christmas! Sora Dental Clinicです。
「サ行やラ行が言いづらい」「話すと舌ったらずに聞こえる」——。
こうしたお子さまの滑舌の悪さには、歯並びや舌の動き(低位舌)など、口の筋肉の発達バランスが大きく関係しています。
その改善に注目されているのがMFT(口腔筋機能療法)です。
■ 歯並びと発音には深い関係があります
歯並びが悪いと、息の通り道や舌の動くスペースが変わり、正しい発声がしにくくなります。
たとえば——
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開咬(かいこう):上下の前歯が開いており、息が漏れて「スーッ」とした音に。
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出っ歯(上顎前突):舌が前に出すぎ、「さ」「た」「ら」が不明瞭に。
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受け口(反対咬合):下顎が前に出て、発音がこもりやすくなる。
つまり、不正咬合(歯並びの乱れ)は単に見た目だけでなく、発音・滑舌・舌の位置習慣にも影響するのです。
■ 子どもの滑舌が悪くなる3つの主な原因
① 歯並びの乱れ(不正咬合)
前歯にすき間がある、かみ合わせが浅いなどの状態は、空気の通り方が変わるため、発音がしにくくなります。
② 低位舌(舌の位置が低い)
本来、舌の先は上あごの裏(スポットと呼ばれる位置)にあるのが理想です。
しかし、舌が下がったままだと「ラ行」や「サ行」が言いにくく、口呼吸にもつながります。
③ 口周りの筋肉バランスの崩れ
長引く口呼吸や頬杖などにより、口唇・舌・頬の筋肉がアンバランスになることで滑舌が悪化します。
■ 滑舌を改善するカギは「口の筋肉」MFTとは?
MFT(口腔筋機能療法)は、舌・唇・頬などの筋肉を正しく使うトレーニングです。
「発音が不明瞭」「口がいつも開いている」「舌が前に出る」といった癖を改善し、
正しい呼吸・発音・嚥下(飲み込み)を身につけることを目的としています。
💡MFTで得られる主な効果
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舌が正しい位置(上あごの裏側)に収まる
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鼻呼吸が定着する
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発音・滑舌がクリアになる
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矯正後の後戻りを防ぐ
矯正装置だけでは改善しきれない筋肉の使い方をMFTで整えることで、
歯並びと発音の両方をバランスよく育てることができます。
■ 低位舌と滑舌の関係:口呼吸にも注意!
口をポカンと開けたままにしている「口呼吸」は、舌が下がった位置で固定されやすくなります。
この低位舌が続くと、舌が前に出て発音が不明瞭になり、歯並びの乱れにもつながります。
MFTでは、「舌を上あごに当てる」「口をしっかり閉じる」「鼻で呼吸する」など、
一つひとつの基本動作を習慣化する練習を行います。
■ 小児矯正+MFTでより効果的に改善
MFTは単独でも効果がありますが、小児矯正と組み合わせることでさらに高い改善効果が期待できます。
矯正装置で歯や顎の位置を整えながら、MFTで筋肉を鍛えることで、
「正しい歯並びを正しい筋肉で支える」理想的な状態をつくれます。
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マウスピース矯正(プレオルソ・マイオブレースなど)
取り外し式の装置を使い、歯並びと同時に筋機能の訓練も行います。 -
トレーニング例
舌を上あごにつける・口を閉じて鼻で呼吸する・ストローで吸う練習など。
遊び感覚で続けることで、自然と滑舌や発音が改善します。
■ まとめ:MFTで育てる「正しい発音」と「きれいな歯並び」
子どもの滑舌の悪さは、歯並びの問題だけでなく、舌や口周りの筋肉の使い方にも原因があります。
MFTを通して正しい舌の位置・口の動き・呼吸習慣を身につけることで、
発音がクリアになるだけでなく、歯並びの安定や顎の健全な成長にもつながります。
「話すと舌がもつれる」「口が開きっぱなし」「滑舌が気になる」
そんなサインが見られたら、早めに歯科医院で相談してみましょう。
子どもの滑舌改善・MFTについて気になる方は、Sora Dental Clinicへお気軽にご相談ください。
お子さまの笑顔と発音の成長を、専門的な矯正治療とトレーニングでサポートいたします。
Sora Dental Clinic 院長 新井 敦貴
