こんにちは!Sora Dental Clinicです。
「乳歯が抜けたのに、なかなか永久歯が生えてこない…」
そんな不安を感じて来院される親御さんが増えています。
永久歯の生え変わりには個人差がありますが、実は10人に1人のお子さんに「永久歯の先天性欠如」が見られると言われています。
放っておくと歯並びや噛み合わせに影響することもあるため、早めのチェックが大切です。
今回は、永久歯が生えてこない原因と対処法についてわかりやすく解説します。
永久歯はいつ生えてくる?
一般的に、永久歯は6歳ごろから12歳ごろまでの間に順番に生えてきます。
最初に生えるのは「6歳臼歯(第一大臼歯)」で、その後前歯や犬歯、小臼歯へと続きます。
通常、乳歯が抜けてから3ヶ月〜半年ほどで永久歯が顔を出しますが、
半年以上たっても生えてこない場合は、なんらかの原因があるかもしれません。
永久歯が生えてこない主な原因
① 先天性欠如(永久歯が存在しない)
生まれつき永久歯の芽(歯胚)がない状態を「先天性欠如」といいます。
遺伝的要因が関係しており、日本では約10%のお子さまにみられます。
特に「下の前歯」や「上の小臼歯」が欠けているケースが多く、
乳歯が長く残ったままの状態になることが特徴です。
② 埋伏歯(まいふくし)
永久歯が顎の骨の中に埋まってしまい、生えてこられない状態です。
原因としては、顎の骨の中に隠れた過剰歯(余分な歯)が邪魔している場合や、
歯の向きがずれている場合などが挙げられます。
③ 乳歯の根がしっかり残っている
乳歯の根が完全に吸収されずに残っていると、永久歯の萌出を妨げることがあります。
この場合は、乳歯の抜歯や経過観察を行いながら生え変わりを促します。
④ 永久歯が生えるスペースが足りない
あごが小さいお子さんでは、歯が並ぶスペースが不足して永久歯が生えてこないことがあります。
このような場合は、小児矯正(当院では0期矯正)で症状に応じた装置を使用してあごの成長を促し、永久歯の萌出を助けます。
⑤ 生えるスピードが遅いだけ
個人差による単なる遅れの場合もあります。
しかし、成長の遅れと区別するにはレントゲン検査で確認するのが安心です。
どのくらい様子を見ればいい?
乳歯が抜けてから半年以上経っても永久歯が見えてこない場合は、
歯科医院での受診をおすすめします。
レントゲン撮影により、
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永久歯があるかどうか
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どの位置・角度にあるか
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生えてくる見込みがあるか
を詳しく確認できます。
もし永久歯が存在しない場合も、早期に発見できれば将来の治療方針を立てやすくなります。
永久歯が生えてこない場合の治療法
● 乳歯をできるだけ残す
永久歯がない場合は、乳歯を長く残すことで見た目や咬む機能を維持します。
状態が良ければ、大人になっても長期間使用できることがあります。
● 矯正治療
永久歯の位置がずれていたり、スペースが足りない場合は、
矯正装置を使って歯を誘導・整列させることで自然な萌出を促します。
● 埋伏歯の開窓牽引(けんいん)
歯ぐきを少し避けて、埋まっている歯を引っ張り出す治療です。
外科的な処置を伴いますが、歯を生かせる可能性があります。
● 補綴治療(入れ歯・ブリッジ・インプラント)
永久歯が欠如している場合、将来的に補綴(ほてつ)治療で補うこともあります。
顎の骨の成長が終了するまではブリッジやインプラントを行うことはできません。
年齢や成長に応じて、最適な方法を提案します。
放置するとどうなる?
永久歯が生えてこないまま放置してしまうと、
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歯並びや噛み合わせが悪化する
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発音や咀嚼(そしゃく)に影響が出る
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将来の矯正治療が複雑になる
などのリスクがあります。
早めに原因を特定し、適切な治療や経過観察を行うことが大切です。
まとめ:早めのチェックでお子さまの歯を守りましょう
永久歯が生えてこない原因には、先天性欠如や埋伏歯など、
早期発見が重要なものもあります。
お子さんの乳歯が抜けてから半年以上経っても永久歯が出てこないと感じたら、
ぜひ一度、Sora Dental Clinicにご相談ください。
当院では、歯科医師の専門的な視点から、
成長段階に合わせた治療計画をご提案いたします。
お子さんの健やかな歯の成長を、スタッフ一同でサポートいたします。
Sora Dental Clinic 院長 新井 敦貴
