こんにちは!Sora Dental Clinicです。
何気ない日常の仕草である「頬杖(ほおづえ)」。
しかし、実はこの癖がお子さまの歯並びや顎の発育に悪影響を及ぼすことをご存じでしょうか。
今回は、頬杖がもたらすリスクと、小児矯正による早期改善の重要性について解説します。
■ 頬杖が与える歯並び・顎への悪影響
頬杖は、片側の頬に長時間圧力をかける行為です。
成長期のお子さまの骨や筋肉は柔らかいため、外からの力により顎の形や歯の位置がずれてしまうことがあります。特に以下のようなトラブルを引き起こすリスクがあります。
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顔の左右差(非対称)の原因になる
片側だけに力がかかると、顎の骨の成長に偏りが生じ、顔の左右差が出ることがあります。 -
かみ合わせのずれ(不正咬合)を招く
奥歯や前歯に偏った力が加わることで、開咬(口を閉じても上下の歯がかみ合わない)や交叉咬合(左右片方だけ反対咬合)などが生じることがあります。 -
顎関節症のリスクが高まる
長期間の圧迫は、顎関節に負担をかけ、口の開閉時に「カクッ」と音が鳴る、痛みが出るなどの症状につながる可能性もあります。
■ なぜ子どもは頬杖をついてしまうのか?
頬杖をつく原因はさまざまですが、その多くは姿勢の悪さや集中時の癖から始まります。
勉強中やスマートフォンを使っているときなど、無意識のうちに手で顔を支えてしまうお子さまは少なくありません。
また、疲れやストレスなどから「安心感を得るため」に頬杖をつくケースもあります。
一時的な行動でも、毎日の習慣になると歯や顎の発育に影響を与えるため、早めに気づいてあげることが大切です。
■ 頬杖をやめさせるための家庭での工夫
お子さまが頬杖をつく頻度を減らすには、次のような工夫が効果的です。
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姿勢を正しく保てる環境づくり
机と椅子の高さを調整し、足裏が床にしっかりつくようにします。
良い姿勢をキープできれば、頬杖の必要がなくなります。 -
気づかせる・声かけを習慣に
「頬杖ついてるよ」とやさしく声をかけ、意識させることが第一歩です。 -
姿勢改善トレーニングやMFT(口腔筋機能療法)
舌や口周りの筋肉を鍛えることで、正しい口の位置と姿勢を保ちやすくなります。
■ 小児矯正で「癖+歯並び」を同時に改善
もし頬杖などの習慣によって歯並びや顎の歪みが出ている場合は、小児矯正(Ⅰ期治療)で早期に対処するのがおすすめです。
小児矯正では、プレオルソや拡大装置などの取り外し式矯正装置を使い、顎の成長を正しい方向に導きます。
また、矯正治療と同時に口腔筋機能療法(MFT)を行うことで、舌や頬、唇の筋肉をバランスよく使えるようになり、頬杖や口呼吸などの悪習癖を自然に減らすことができます。
■ まとめ:生活習慣を見直すことが将来のきれいな歯並びにつながる
頬杖は「小さな癖」ですが、放っておくと歯並びや顎関節、顔の形にまで影響することがあります。
しかし、早期発見と適切な矯正治療で改善できることも多くあります。
お子さまの歯並びや姿勢が気になる場合は、Sora Dental Clinicにお気軽にご相談ください。
成長期の今だからこそ、将来のきれいな笑顔を守るためのサポートができます。
Sora Dental Clinic 院長 新井 敦貴
